過去録から


[コメントツリー表示を見る] [発言時刻順表示を見る]

Posted by ねこちゃん on 2002/04/14 04:23:07:

In Reply to: Re: 参考までに Posted by 隣のだんな on 2002/04/14 00:27:05:


    ねこちゃんが過去に男性に対して回答したものからの引用です。
    参考になれば幸いです。

    1.自分の企画をお客様や上司に説明する際に、相手になかなか理解してもらえないことがあります。

    理解は自発的なもです。
    あなたの理解は伝達された時点でただの知識となります。
    相手にとって知識は借り物に過ぎないので、気にいらないと「こんなもんはいらない」と突き返されます。
    当然ですね。
    知識を与えるのではなく、顧客自らが決断したくなるように誘導質問をしていかないといけません。
    説得は顧客の意に沿って行うものです。
    この視点なくして成功はむずかしいでしょう。
    顧客自らの意に沿うものに反発はしないでしょう。
    「さらにそれをよりよくしたいのですね?お客さまのお考えに沿って企画をしていきたいと思いますがよろしいでしょうか?」
    相手の身になって交渉して行くことで、相手から肯定的な返答を重ねていくことです。肯定(イエス)の積み重ねをイエスセットといいます。受け入れる姿勢を無意識に構築する方法です。
    最終的にはあなたの企画案が実は顧客が望んでいたものだと思い込ませ、顧客から導き出す事です。答えを相手の心に滑り込ませるテクニックです。ギリシャではソクラテスがやった産婆問答法と同じです。なにげない質問で緻密に計算されたストーリーをつくりましょう。それには、交渉学の知識が必要です。
    テクニック的には、どう相手が答えても、あなたの勝ちという。
    ダブルバインドのテクニックとかもあります。

    マンションのパンフレットを見せて「ふたつのお部屋の内もし選ぶとしたら、どちらがお好みですか?」と質問する。
    この時点で購入することが前提になっていることに気づく顧客はあまりいない。ただの質問だと思っている。宝石店でもよく使われている方法。
    占い師が使うダブルバインドのテクニック
    「あなたのお父さんは死んでいませんよね?」
    「いいえ」と答えても、だからまだ死んでないともとえる言葉だ。
    「はい」と答えても、死んでこの世にいないともとれる言葉でもある。
    どう答えても占い師の勝ちだというわけである。
    > 私も色々と説明するのですが、「この方がよい」と押し切られることもあります。そんな日は暗い気持ちになってしまいます。
    > 相手を上手に説得する方法を教えてください。
    相手の意に沿わない説明は逆効果です。
    話すだけ反感を買います。
    戦略と戦術を持ちましょう。

    2人の王が競走馬で争うことになった。
    どうしても勝ちたいが
    一番早い馬、普通の馬、遅い馬が3頭いた。
    相手の方にも馬は同じ能力しかなかった。
    これでは、どう考えても引き分けしかならない。
    そこで兵法家を呼んで聞いた。
    王「同じ条件だ。どうすればいい?」
    兵法家「彼は負けず嫌いです。必ず初戦を飾るでしょう。」
    王  「それでは、負けるではないか?」
    兵法家「だからこそ勝てるのです。」
    王  「相手に負けてか?」
    兵法家「相手の意に沿い、打負かすのです。」
    王  「で、どうやって?」
    兵法家「こちらは、最初に一番遅い馬を出して下さい。
    相手は初戦を飾るため一番早い馬を出してきます。
    そして、こちらは二番目に一番早い馬を出すのです。相手は普通の馬です。
    三番目に普通の馬を出すのです。相手にはもう遅い馬しか残っていません。
    これで初戦は負けても後のふたつの試合で勝利を納めることができます。」
    王はそうして助言に従い勝利を最後におさめた。
    兵法家の言葉「利に聡き者は利に乗じて誘え」
    しかし、ここで述べられるほど実際、説得は簡単なものではないのです。あらゆる研究と経験による研鑽を積まないと難しいでしょう。交渉学の研究をお薦めします。かなり詳しい文献が出ています。
    3.どういう努力をすれば上手な質問をすることができるのでしょうか?

    プロのセールスマンでも、それを知っている人は少ない。
    上手な質問とは、高度なテクニックのひとつである。
    事例
    ある女性が家にいると、電話がなった。
    話を聞くと。
    今、キャンペーン中でお部屋のお掃除をしており、訪問販売でないことを相手は強調する。ただならあやしいと思いさらに聞くと、申し訳ないがただではできないので1000円頂いて、お掃除の効果を見ていただきたいという。訪問しても販売する物は持参しないし、実際、売るような物もない。
    商品の販売ではないというので、自宅に来てもらった。
    その男の人は、ハキハキとして明朗活発、手順よく作業をはじめた。
    サンプルに、ふとんのダニを取る作業を終えると、こう言った。
    「ダニとか、あまりいませんね。品質のいいふとんです。
    いいものを使ってらっしゃる。」
    しきりに感心するのである。
    押し付けがましく、当てつけのようにダニがいます、とかは言わない。
    事実を、事実として正確に表現する。
    そのふとんは本当にいいものであったので、その言葉に誠実さを感じた。
    最後に彼は、「私の会社では毎月こうしてお客様のお宅を訪問して定期的にお掃除をしております。
    基本的なお掃除をセットして毎月一万円ほどになります。」
    畳や床、ふとんの掃除をするのに毎月1万円。
    確かにいい掃除機ではある。
    試しに値段を聞いたら、20万円ぐらいする。
    よく考えたら、なんと2年間でもとがとれるではないか?
    定期契約するより、買った方がいいと言うと、相手はこれは商売道具で売り物ではないという。
    売らないといわれると人は欲しくなる。
    しきりに交渉すると、しぶしぶ、会社に連絡して上司に聞いてみるがダメかも知れないが、できうるかぎりの事はしてみます。と言うので側で待っていた。電話でのやり取りが終わり、どうにか承諾をえて、売ってもらった。
    しかし、後でそれがそこの商売方法だと気づくのはずっと後のことだった。
    買った掃除機は、とても重くて使いづらくそのままになっている。
    もとは、取れていない。しかし、思い出すたびにその話術には感心したそうだ。
    技巧的には、すぐれた誘導質問の例となる。
    しかし、その意図は悪意に満ちている。
    あえて例題として用いたのは、再び策略にかからないで欲しいからである。
    兵法に「利に聡き者、利に乗じて誘え」とある。
    戦略の基本がそこにあり、戦術は懐疑的な心理を逆手にとり、注意を喚起させ、
    興味、好奇心を刺激する。
    さらに、自由に考えさせ裏の裏まで深読みさせながら、
    比較検討させ結論へと誘導する。
    戦略と戦術の勝利である。
    兵法に「最上の策は、戦わずして勝つ」とある。
    孫子の兵法の応用といえる。
    事例としては、三国志演義の中にも孔明の「空城の計」がある。
    自分の言いたいことを、相手の心理を巧みに誘導して導き出し、自分の意に融合させる。これは悪い実例なので、よい実例はプラトンの書籍にあるソクラテスの会話を参考にしてもらいたい。
    旧約聖書の中にもソドムとゴモラでの対話の好例があるので機会があったら、見てみるものよいかもしれない。
    イエスセット、肯定事項を重ねて最終的な質問に対しても肯定させる方法と、ノーセット、否定事項を重ねて導く方法とかあり、最初の実例は、ノーセット法の応用といえる。
    兵法で言えば、奇策にあたる。
    上手な質問はかなり難しい。


このメッセージに返事を書く

ハンドル:
タイトル:
内容: